一球が1行になる
CSV2では、原則として一度の投球イベントが1行です。オーバーごとの得点、打者別・投手別成績、局面別の傾向を集計しやすい構造です。
Cricsheetは、国際試合や主要なリーグ戦の記録を、一球ごとの構造化データとして公開しているサイトです。試合の流れ、打者・投手の成績、得点やウィケットの発生を、自分で集計・分析できます。
Cricsheetの中心は、ボール・バイ・ボール、つまり一球単位の試合データです。得点だけでなく、打者、ノンストライカー、投手、エクストラ、アウトの種類、フィールダーなどを確認できます。
CSV2では、原則として一度の投球イベントが1行です。オーバーごとの得点、打者別・投手別成績、局面別の傾向を集計しやすい構造です。
試合形式、男子・女子、国・チーム、大会、年などに分けて取得できます。必要な範囲だけを選べるため、最初から全試合を扱う必要はありません。
国際クリケットの代表的な形式は、テスト、ODI、T20です。Cricsheetではそれぞれのデータが公開され、男子・女子に分けて取得できます。
複数日にわたり、原則として両チームが2イニングずつ戦う長時間形式です。
1チーム50オーバーを基本とする、1日で完結する国際試合です。
1チーム20オーバーの短時間形式です。日本代表の試合も含まれ、初めての分析に向いています。
初めての場合は、すべての試合を一度に取得するより、T20国際試合のCSV2から始める方が分かりやすいです。
Cricsheetの「Available match data downloads」を開きます。
ページ下部の実験的ダウンロードにあるCSVを選びます。
Originalではなく、CSV2に相当するNew形式を選びます。
T20 internationalsの全体、女子、男子から目的に合うものを取得します。
CricsheetにはJapanのチーム別データがあり、男子・女子の試合が含まれます。T20は1試合が短く、オーバー数も固定されているため、最初の読み込み・集計・可視化に向いています。
Cricsheetのダウンロード画面で「New」と表示される形式は、公式仕様では「Ashwin CSV」と呼ばれています。CRITTでは分かりやすくCSV2と表記します。
<試合ID>.csv先頭に列名があり、その後は一球につき1行です。分析の中心になるファイルです。
仕様 2.3.0<試合ID>_info.csv日付、チーム、性別、試合形式、会場、トス、勝者、選手、審判などが、複数のinfo行として記録されます。
1試合につき2ファイルCSV2の一球データは27列です。最初からすべて覚える必要はありません。まず、試合、投球、選手、得点、ウィケットの5つのまとまりで理解します。
実際に発生した投球イベントを順番に表す識別子です。ワイドやノーボールも別の行になるため、値が進みます。
合法球として数えた投球番号です。ワイドやノーボールの後は、前の投球と同じ値になることがあります。
| 項目名 | 簡易説明 | 値の例・注意 |
|---|---|---|
| 試合とイニング | ||
match_id | 試合を識別するID | 多くはESPNCricinfoの試合ID |
season | シーズン | 2025、2025/26など |
start_date | 試合開始日 | 複数日試合でも開始日のみ |
venue | 会場名 | 不明な場合は空欄 |
innings | イニング番号 | 1、2。テストでは3、4もある |
batting_team | 打撃側チーム | その投球時の打撃チーム |
bowling_team | 投球・守備側チーム | その投球時の相手チーム |
| 投球番号 | ||
ball | 投球イベントの識別子 | 23.5は第24オーバーの5球目。オーバーは0始まり |
actual_delivery | 合法球としての投球番号 | ワイドやノーボールでは同じ番号が続くことがある |
| 選手 | ||
striker | その球を受ける打者 | ストライカー |
non_striker | 反対側にいる打者 | ノンストライカー |
bowler | 投球した選手 | ボウラー |
| 得点とエクストラ | ||
runs_off_bat | バットから生まれた得点 | 無得点なら0 |
extras | エクストラの合計 | その球の総得点は通常 runs_off_bat + extras |
wides | ワイドによる得点 | 該当しなければ空欄 |
noballs | ノーボールによる得点 | 該当しなければ空欄 |
byes | バイによる得点 | バットや身体に触れずに走った得点 |
legbyes | レッグバイによる得点 | 打者の身体に当たった後の得点 |
penalty | ペナルティ得点 | 該当しなければ空欄 |
non_boundary | 境界線によらない4点・6点か | 該当する場合はtrue |
| ウィケットとフィールダー | ||
wicket_type | アウトの種類 | bowled、caught、lbw、run outなど |
player_dismissed | アウトになった選手 | ウィケットがなければ空欄 |
other_wicket_type | 同じ球で2件目のアウトがある場合の種類 | 非常にまれ |
other_player_dismissed | 2人目のアウト選手 | 非常にまれ |
fielder_1 | アウトに関与した1人目のフィールダー | キャッチやランアウトなど |
fielder_2 | 2人目のフィールダー | 主に複数人が関与するランアウト |
fielder_3 | 3人目のフィールダー | 必要な場合のみ |
試合情報ファイルは、固定された横長の表ではなく、基本的に「info、項目名、値」という行が並びます。チームや選手など、複数の値がある項目は複数行になります。
team参加チーム。チームごとに1行。
gendermaleまたはfemaleなど。
match_typeTest、ODI、T20など。
oversイニングの規定オーバー数。
date試合日。複数日なら日ごとに1行。
venue / city会場と都市。
toss_winnerトスに勝ったチーム。
toss_decisionbatまたはfield。
winner勝利チーム。
winner_runs得点差で勝った場合の差。
winner_wicketsウィケット差で勝った場合の差。
playerチーム名と選手名。
registry同一人物を識別するCricsheet Registerの人物ID。
event大会名やシリーズ名。
player_of_matchプレイヤー・オブ・ザ・マッチ。
Registerと試合データは、対象を分けて確認する必要があります。
選手・審判などの人物IDと、複数サイトの識別子を対応づけるRegisterデータセットは、Open Data Commons Attribution License(ODC-By)1.0で公開されています。
共有、利用、加工が可能ですが、公開利用や再配布では出典とライセンスを明示する必要があります。
公式のライセンス説明を確認 ↗今回解説しているボール単位の試合データとCSV2については、Registerページの「This dataset」がそのまま適用されるとは限りません。CRITTが公式サイトを確認した範囲では、試合データに対する個別のODC-By表記は確認できませんでした。
分析結果を公開する場合はCricsheetを出典として明記し、元データの再配布や商用での大規模利用を行う場合は、公式へ確認するのが安全です。