ホームデータ分析 / Cricsheet
データ解説・第1回

Cricsheet

Cricsheetは、国際試合や主要なリーグ戦の記録を、一球ごとの構造化データとして公開しているサイトです。試合の流れ、打者・投手の成績、得点やウィケットの発生を、自分で集計・分析できます。

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どんなデータがあるのか

Cricsheetの中心は、ボール・バイ・ボール、つまり一球単位の試合データです。得点だけでなく、打者、ノンストライカー、投手、エクストラ、アウトの種類、フィールダーなどを確認できます。

一球が1行になる

CSV2では、原則として一度の投球イベントが1行です。オーバーごとの得点、打者別・投手別成績、局面別の傾向を集計しやすい構造です。

複数の切り口で選べる

試合形式、男子・女子、国・チーム、大会、年などに分けて取得できます。必要な範囲だけを選べるため、最初から全試合を扱う必要はありません。

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主な3つの試合形式

国際クリケットの代表的な形式は、テスト、ODI、T20です。Cricsheetではそれぞれのデータが公開され、男子・女子に分けて取得できます。

TEST

テスト

複数日にわたり、原則として両チームが2イニングずつ戦う長時間形式です。

  • 試合の文脈が長い
  • 宣言や引き分けがある
  • 最大4イニングを扱う
  • 男子・女子のデータがある
ODI

ワンデー国際試合

1チーム50オーバーを基本とする、1日で完結する国際試合です。

  • 各チーム原則1イニング
  • 50オーバー制
  • 得点ペースの変化を追いやすい
  • 男子・女子のデータがある
最初におすすめT20

T20国際試合

1チーム20オーバーの短時間形式です。日本代表の試合も含まれ、初めての分析に向いています。

  • 各チーム原則1イニング
  • 20オーバー制
  • 1試合のデータ量が比較的小さい
  • 日本の男子・女子データを扱える
さらに細かな分類もあります。
国際試合以外の複数日試合、ワンデー試合、非公式T20国際試合、IPLなどのクラブ大会、特定の国際大会、国・チーム・年ごとのデータなどです。分類ごとに男子・女子、または該当する性別のデータを選べます。
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最初のデータ取得

初めての場合は、すべての試合を一度に取得するより、T20国際試合のCSV2から始める方が分かりやすいです。

1

取得ページを開く

Cricsheetの「Available match data downloads」を開きます。

2

CSV downloadsへ

ページ下部の実験的ダウンロードにあるCSVを選びます。

3

Newを選ぶ

Originalではなく、CSV2に相当するNew形式を選びます。

4

T20と性別を選ぶ

T20 internationalsの全体、女子、男子から目的に合うものを取得します。

日本代表を分析するなら、まずT20。

CricsheetにはJapanのチーム別データがあり、男子・女子の試合が含まれます。T20は1試合が短く、オーバー数も固定されているため、最初の読み込み・集計・可視化に向いています。

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CSV2が使いやすい

Cricsheetのダウンロード画面で「New」と表示される形式は、公式仕様では「Ashwin CSV」と呼ばれています。CRITTでは分かりやすくCSV2と表記します。

<試合ID>.csv

一球ごとのデータ

先頭に列名があり、その後は一球につき1行です。分析の中心になるファイルです。

仕様 2.3.0
<試合ID>_info.csv

試合情報

日付、チーム、性別、試合形式、会場、トス、勝者、選手、審判などが、複数のinfo行として記録されます。

1試合につき2ファイル
match_id,season,start_date,venue,innings,ball,actual_delivery,batting_team,bowling_team,striker,non_striker,bowler,runs_off_bat,extras,wides,noballs,byes,legbyes,penalty,non_boundary,wicket_type,player_dismissed,other_wicket_type,other_player_dismissed,fielder_1,fielder_2,fielder_3
CSV2 = New = Ashwin CSV
呼び方が複数ありますが、同じ形式です。Cricsheet公式はJSONを主要形式としていますが、表形式で確認しやすく、Pythonや表計算ソフトで扱いやすい入口としてCSV2が便利です。
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一球データの項目

CSV2の一球データは27列です。最初からすべて覚える必要はありません。まず、試合、投球、選手、得点、ウィケットの5つのまとまりで理解します。

ball

実際に発生した投球イベントを順番に表す識別子です。ワイドやノーボールも別の行になるため、値が進みます。

actual_delivery

合法球として数えた投球番号です。ワイドやノーボールの後は、前の投球と同じ値になることがあります。

項目名簡易説明値の例・注意
試合とイニング
match_id試合を識別するID多くはESPNCricinfoの試合ID
seasonシーズン2025、2025/26など
start_date試合開始日複数日試合でも開始日のみ
venue会場名不明な場合は空欄
inningsイニング番号1、2。テストでは3、4もある
batting_team打撃側チームその投球時の打撃チーム
bowling_team投球・守備側チームその投球時の相手チーム
投球番号
ball投球イベントの識別子23.5は第24オーバーの5球目。オーバーは0始まり
actual_delivery合法球としての投球番号ワイドやノーボールでは同じ番号が続くことがある
選手
strikerその球を受ける打者ストライカー
non_striker反対側にいる打者ノンストライカー
bowler投球した選手ボウラー
得点とエクストラ
runs_off_batバットから生まれた得点無得点なら0
extrasエクストラの合計その球の総得点は通常 runs_off_bat + extras
widesワイドによる得点該当しなければ空欄
noballsノーボールによる得点該当しなければ空欄
byesバイによる得点バットや身体に触れずに走った得点
legbyesレッグバイによる得点打者の身体に当たった後の得点
penaltyペナルティ得点該当しなければ空欄
non_boundary境界線によらない4点・6点か該当する場合はtrue
ウィケットとフィールダー
wicket_typeアウトの種類bowled、caught、lbw、run outなど
player_dismissedアウトになった選手ウィケットがなければ空欄
other_wicket_type同じ球で2件目のアウトがある場合の種類非常にまれ
other_player_dismissed2人目のアウト選手非常にまれ
fielder_1アウトに関与した1人目のフィールダーキャッチやランアウトなど
fielder_22人目のフィールダー主に複数人が関与するランアウト
fielder_33人目のフィールダー必要な場合のみ
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試合情報ファイル

試合情報ファイルは、固定された横長の表ではなく、基本的に「info、項目名、値」という行が並びます。チームや選手など、複数の値がある項目は複数行になります。

info,team,Japan info,gender,female info,match_type,T20 info,overs,20 info,toss_winner,Japan info,toss_decision,field info,player,Japan,選手名 info,registry,people,選手名,人物ID
team

参加チーム。チームごとに1行。

gender

maleまたはfemaleなど。

match_type

Test、ODI、T20など。

overs

イニングの規定オーバー数。

date

試合日。複数日なら日ごとに1行。

venue / city

会場と都市。

toss_winner

トスに勝ったチーム。

toss_decision

batまたはfield。

winner

勝利チーム。

winner_runs

得点差で勝った場合の差。

winner_wickets

ウィケット差で勝った場合の差。

player

チーム名と選手名。

registry

同一人物を識別するCricsheet Registerの人物ID。

event

大会名やシリーズ名。

player_of_match

プレイヤー・オブ・ザ・マッチ。

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利用・ライセンスについて

Registerと試合データは、対象を分けて確認する必要があります。

Cricsheet Register

選手・審判などの人物IDと、複数サイトの識別子を対応づけるRegisterデータセットは、Open Data Commons Attribution License(ODC-By)1.0で公開されています。

共有、利用、加工が可能ですが、公開利用や再配布では出典とライセンスを明示する必要があります。

公式のライセンス説明を確認 ↗

試合データ・CSV2

今回解説しているボール単位の試合データとCSV2については、Registerページの「This dataset」がそのまま適用されるとは限りません。CRITTが公式サイトを確認した範囲では、試合データに対する個別のODC-By表記は確認できませんでした。

分析結果を公開する場合はCricsheetを出典として明記し、元データの再配布や商用での大規模利用を行う場合は、公式へ確認するのが安全です。

今後の追加予定

読み込み例も、少しずつ。

Pythonや表計算ソフトを使ったCSV2の読み込み例は、今後追加予定です。現在、この案内にリンク先はありません。

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